「黒い十人の女」~みんなの大好きな不倫です~が面白い。

深夜に響く、バカでかい笑い声。

 

「十人の黒い女」の録画を見始めたのが深夜二時。今回はやばかった、めちゃくちゃ笑えて深夜にもかかわらず、声を出して笑いまくりだった。それでなくてもでかい声が深夜のマンションの一室に響き渡り慌てて自分の手で口を塞ぐ。

 

昨今の、深夜枠のドラマが面白いのは何度か書いてきたのですが、今クールもそこは外れていなかった。深夜枠にかける予算が増えた?というのも、会社から帰宅して、諸々して落ち着いてみられる時間といえば確かに23時以降。そういった層に合わせたドラマに対して予算を入れるというのもわからなくない。

 

ということで今回は「黒い十人の女」これは秀逸でした。

 

元々の原作は和田夏十(市川崑妻)のオリジナル、市川崑監督によって映画化されている。その際に、主人公の風を演じたのが、今回のドラマで風を演じる船越英一郎の実父でもある船越栄二である。このあたりも、にくいキャスティングと言える。船越本人が希望したらしい?との話も。

 

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今回は、このオリジナルをお笑い芸人バカリズムがアレンジし脚本を務めた。バカリズムの脚本というと、竹野内豊がコミカルなタクシードライバーを演じた「不思議な選TAXI」などで素晴らしい才能を発揮している。クドカン(宮藤官九郎)がドラマを描いた時のあのテンポと臨場感あるせりふ回しや舞台っぽさには感動したが、それにも劣らない感動をくれる脚本家だと思う。

 

ドラマのお約束を色々な意味で守らず、新しい形でTVのこちらへ訴えてくる。なんというか、とても不親切、説明台詞は少ない「視聴者だってこのくらいわかるでしょ?」というゆだね感、それがこちらの想像も掻き立て、面白さにつながっていると思う。

そして間違いなく、笑いの間が素晴らしいので毎回きちんと笑かしてくれる。笑うつもりなどなく見ていても、つい笑ってしまう。今回の「黒十」でもかなり笑わせていただいた。そんな一方で、鋭くえぐるセリフがあったりするので、ドキッとさせられる。

 

ネタばれにならない程度のあらすじ。

9人の愛人がいるTVプロデューサー風松吉(かぜまつきち)という男のダメっぷりと、その9人の愛人と妻で合計十人の女たちとのドラマ。

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こう書くと、ドロドロドラマに感じそうだが、全くドロドロしていない。いや、していないわけではないのだが、しているようには見えない。それがこの脚本のすばらしさ。

「不倫する奴はクズ!」とか連呼するし、「死ね!死ね!」コールしてみたり、何度となく女同士がもめてはカフェオレを顔に浴びせあうシーンがあったり、かなりファンキー。

 

てか、9人の愛人て何よwという、根本からおかしいわけですが、9人もの女性に愛される男というのは、それは一種の才能だしすごいな、と思うわけです。周囲を見渡しても3人くらいは居ても9人はいない。それだけの逸材が題材ということで。 いや、そんな風に思ってしまうことすら、もうドラマに飲まれているのかもしれないですけど。

 

不倫を推奨するわけではありませんが・・・。イイ?モテる?不倫男の特徴として「妻を大切にしている」「妻を愛している」ということがあるのではないかと風を見ていて思います。このドラマの場合、妻以外自分以外にも8人愛しているわけですが(笑)確かに、9人の愛人の言い分を見ていても、妻や他の愛人を愛している風に惹かれているんですね。

 

ちょっとずれるんですが、不倫物つながり?で

タイムリーにすずきびぃ氏“浮気とは「午前4時の赤信号」”であるという本を拝読させていただきましたが(※内容趣旨はドラマとは全く違います) 本を読んでいると、ああこの作者は「奥さん好きなんだなぁ~」と感じることができるんですね。更に「鬼(妻)から愛されてるな~」って。だからこの人きっとモテるんだろうな。と思うわけです。

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「黒い十人の女」次回はもう最終回なので、まぁ、見逃した方は「見逃し配信」などで是非!

 

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