私が伊勢神宮にはまった理由① 遷宮の仕組み

神宮に「呼ばれる」

私が伊勢神宮に初めて行ったのは2011年の夏至でした。

「伊勢に呼ばれる」という表現があるほど、一度は行ってみたいと思っていてもきっかけが無ければなかなか足を踏み入れることのない場所、と言ってもいいかもしれません。少しばかり、敷居が高いイメージがあるのも確かですね。そんな伊勢に、初めて訪れてからというもの、私のはまりっぷりは、凄いことになってます

2014-01-01 09.16.19
伊勢に惚れた理由は沢山あります

「遷宮」の仕組み

20年に一度、神様が新しいお宮にお引越しされるということくらいしか知識としてなかったし、ある意味、引っ越しの何がそんなにすごいのよ?位にしか思ってもいなかったです
詳しい正しい説明はこちらを

遷宮がはじまって1300年。20年に一度、神様の新居を建て替え続けること、それが遷宮。

引っ越しといっても仮の住まいがあるわけではないので、今あるお宮の隣に全く同じものを新築してから移動するという儀式を行います。

簡単に言うと、1300年もの間、20年に一度全く同じものを作り続けてきたということなんです。
新しく作るお宮は、元のお宮と全く同じもの、同じ技法、同じ木材、とにかく全てにおいて同じように作られて受け継がれてきました。

それは、その技術、伝統全てが受け継がれているということ。

例えば、エジプトのピラミッドはどのように作られてきたのか、実際のところは謎ばかり、しかし、あれを20年ごとに作り続けていたとしたら、その技術も、様々な事も継承されてきたことでしょう。
そんな歴史を持つ建物が他にありますか?

20年に一度作られるのは決して建物だけではありません。
中には、神宝と呼ばれる沢山の調度品もおさめられます。(お雛様の家財道具のイメージが近い様な気がします)

織物、塗り物、彫り物、沢山の技術や芸術が、20年ごとに継承され続けてきたのです。凄いことだと思いませんか?
20歳、40歳、60歳、三世代が一つの遷宮に関わり、そしてまた20年後、息子は父になり、父は祖父になり、、、失われることなく、永代にわたって受け継がれる技術、伝統。これこそ、日本の文化の継承。20年に一度だからこそ絶えることなく、下の代に伝承できた技術、良くできた仕組みです

一つの芸術作品を守り続けることももちろん素晴らしいことだと思います。
でも、この様な継承の仕方、こんな風に文化が受け継がれてきたことを私は知りませんでした。

もちろん目的は、文化の継承だけではなく、神様の住む場所を新しくすることであったり、色々な意味があったとは思います。ですが、わたしは、とにもかくにも、このシステムに感動してしまったわけです。

2013-08-02 15.18.48

受け継がれるという事、文化を守るという事

20年に一度、神様の新居を建てかえることで、守られる沢山のもの。
もったいないくらいの費用をかけて、それでも続けられている大切なお祀り。(500億以上の予算がかけられているのだとか・・・)
きっと、この遷宮があればこそ守られている伝統技術は沢山あると思います。

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日本人はなかなか、伝統芸能や技術に大金を支払い、守るという意識が少ないように感じます。
でも、だからこそ、こういったお祀りで、大切な伝統が守られているというのは、本当に凄いことだと思うわけです、そして、ありがたいことだとも思うのです。
この、遷宮システム。に惚れました。
ビジネスにも、人生にも、精神にも、どんなことにも通じる考え方のように思えます。この事実、素晴らしい文化をまだまだ沢山の日本人が知らない。もったいない事だと思います。
少しでも伊勢神宮にご興味を持って頂いたなら・・・ぜひ、一度訪れてみてください。その際は、少しだけ事前に調べてみるとより魅力的な伊勢神宮を楽しめると思います。
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